どーも皆さんGuten Tag!!
プラハ編を担当した男前店長フルニシに代わり、再びシマムラストリングス秋葉原:マネージャーの糸山がご案内します。
今日が最終回です。
プラハを1泊で引き上げ、翌朝早朝にドイツ・ライプツィヒへと移動します。
ドレスデンで乗り換えがあり、9:09 ドレスデン中央駅 ➡ 10:19 ライプツィヒ中央駅(Leipzig Hbf)で目的地に到着。約4時間の列車の旅です。
チェコードイツ国境ではパスポート・コントロールはありませんでした。
それどころか『只今、国境を越えドイツに入りました。』と期待していた車内アナウンスなど皆無で、国境通過は何の前触れもなく、当たり前のように淡々と列車は進みます。
4時間もあると色々できます。
電車内では溜まったままの仕事メールの返信、買付楽器のメモ、買付ブログの下書き、会社のSNS作成などなどオフィス代わりに使用します。
そんな感じの電車旅で4時間が経ち、ライプツィヒに到着。この街に着いたら、ご挨拶に伺わない訳にはいかない「大作曲家」が、ここ聖トーマス教会に眠っています。
聖トーマス教会は、J.S.バッハが1723年から亡くなる1750年まで音楽監督を務めた教会です。
教会の中に進むと、J.S.バッハが演奏したオルガンが今でも設置されています。
さらに聖トーマス教会には、当時ライプツィヒのリュート製作における第一人者による、「バロック・コンディション」のヴァイオリンも展示されています。
イタリアンやフレンチのような派手さはありませんが、内声部の充実した暗くて深い音色は、正にJ.S.バッハが想定していたヴァイオリンだと言えるでしょう。
J.S.バッハは、この聖トーマス教会のために「毎週新しいカンタータを作曲する」・・・という多忙な生活を送っていました。
バッハの時代は、作曲した曲は一度演奏したらおしまい。
毎週毎週、精魂込めて創作した名曲の数々が当時は「使い捨て」だったなんて、ホントに大変な労働環境でしたね。
バッハはドイツ語で「小川」という意味。ベートーヴェンが「バッハ(小川)ではなく大海だ」と評したのはあまりにも有名です。
ところが最新の研究では、バッハ一族の名前由来は「パン屋(古いドイツ語で「bachen」はパン焼き「backen」のことらしい)」だった先祖からきてると、この小さなドイツ語の本に記されてました。(byマイスター茂木)
パンと言えば、ライプツィヒは欧州のなかでもいち早くコーヒー文化が根付いた街。
街にはカフェが沢山あります。
J.S.バッハ自身もコーヒー好きが高じ、「コーヒーカンタータ(Kaffeekantate)」を作曲したと言われています。
筆者がひそかに、取材という名の味見で狙っていたドイツ最古のカフェ「Coffe Baum 」が訪問先の近くにあったのですが、なんと閉店していました。。。
シューマン、ワーグナーやリストも訪れたカフェと聞いていたので、残念。
さて、2020年春の買付のフィナーレを飾る工房はコチラ、Jens Peter Schade(イェンス・ペーター・シャーデ)氏のアトリエです。
Schadeさんのアトリエには、昨年春にも訪れています♪
故・無量塔蔵六氏は、マイスター茂木の最初の師。
そして、日本人として初めてマイスターとなった偉大なパイオニアです。
シャーデ氏は訃報に大変驚き、残念な表情に。先代:Joachim Schade(ヨアヒム・シャーデ)とも長く親交があったと教えて下さいました。
Sebastian Schade(セバスチャン・シャーデ)は、1964年ドイツ・ザクセン州の都市:ハレ(ザーレ)生まれ。
16歳で父:Joachim Schade(ヨアヒム・シャーデ)のもとでヴァイオリン職人としてのキャリアをスタートします。
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僅か18歳にしてベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターに着任したSaschko Gawriloff(サシコ・ガヴリロフ)。
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ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 第一コンサートマスター:Frank-Michael Erben(フランク=ミヒャエル・エルベン)。
www.youtube.com
などなど、世界中の音楽家に愛されている現代作家です。(Sebastian Schade氏ご本人からの情報提供に基づいて記載させて頂いています。)
前置きが長くなりました。
それでは、今回入手しましたSebastian Schade(セバスチャン・シャーデ) 2020年モデルをご紹介します!
Sebastian Schade, Germany – Halle/Saale, 2020
はぁ~満足満足・・・と思ったのも束の間。
筆者のスカウターから姿を消し、独り無心にカメラのシャッターを切るマイスターの姿が。
セバスチャン・・・かーらーの~?
くーーるーーーーー!!!!
Joachim Schade, Germany – Halle/Saale, 2010
2010年の作で、なんと、「新品」。超レアな逸品です。
いや、そう思いたい!私たちは運命に導かれて、選ばれてこの作品と出会えたのだと。
サッカーで例えると、激しいゲーゲンプレスのよう。(ちょっと使い方違うか?)
ここから弾き込んでいくと、一体どんな未来が待っているのでしょうか・・・。
レジーナさん、ヨアヒム、セバスチャン、お世話になりました!どうもありがとう!!いつまでもお元気で。Besten Dank!!!!
夜は翌日のフライトスケジュールもあって、フランクフルトへ移動しました。
完全に予算オーバーでしたが(一応、食べるものにも予算があります笑)、今夜は打ち上げですので、マイスターの大盤振る舞いで打ち上げです。マイスター、ごちそうさま~。
最後にご挨拶。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
新型コロナウィルス感染拡大が騒がれている中、買付ブログを更新し続けていくべきかどうか、正直悩みました。
しかしながら、本当に有難いことに、毎回ブログの更新を楽しみにして下さるお客様も少なからずいらっしゃる・・・という事を大切に考え、細々と更新を続けさせて頂きました。
『読みましたよ~あの楽器ある?』の一言が、明日への活力となっております。本当にありがとうございます。
今回買い付けた楽器たちは、全国数カ所を巡る展示会「弦楽器フェスタ」でお披露目予定です。
皆さまとまた会場でお会いできることを楽しみに、そして現在の状況が一日も早く終息することを願って、2020年春の買付ブログを終わりたいと思います。
ここまでご覧くださり感謝申し上げます。
またお会いしましょう!Tschüss!!
今回買い付けた弦楽器は、弦楽器フェスタでお披露目します
今回マイスター茂木が買い付けを行った弦楽器は、5月〜7月各地(グランフロント大阪・横浜みなとみらい・名古屋みなとアクルス・松本パルコ・南船橋・イオンレイクタウン・仙台泉・札幌クラシック)の島村楽器で開催される、島村楽器弦楽器フェスタにて展示・お試しいただくことが出来ます。
順次情報を公開致しますので、弦楽器フェスタページもあわせてご覧ください。